メイン 実録・個人の昭和史I(戦前・戦中・戦後直後) 「描き残したい昭和(新見 睦)」から 家庭 1 お姉ちゃんがお婿さんを | 投稿するにはまず登録を |
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編集者 | 投稿日時: 2016-4-30 6:48 |
登録日: 2004-2-3 居住地: メロウ倶楽部 投稿: 4289 |
「描き残したい昭和(新見 睦)」から 家庭 46 お産婆さんと妹の出生 お産婆さんと妹の出生 1944年 「描き残したい昭和」戦争のさなか、隣りの八畳間ではお産婆さんが来て、母は出産に備えていた。ふすまを隔ててこちらの六畳間には私たちがいた。お手伝いのおばさんが、たらいにお湯を張って待っていた。兄弟たちはただならない雰囲気を感じて、父親と息を凝らしている。やがて元気な産声が聞こえ赤ちゃんが生まれた。みんなはふすまを開けて熱気あふれた八畳間に駆け込んだ。おばさんはたらいの湯に生まれたばかりの赤ちゃんを浸してガーゼで洗った。戦時中のため粉ミルクはなかった。 母乳も出ない。それで妹妙子は初めからご飯をすりつぶして与えたという。今も妹は胃腸が丈夫だ。やがて戦火は本土に及び一家は市川を脱出し福島へ疎開した。 |
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