メイン 実録・個人の昭和史I(戦前・戦中・戦後直後) 電気通信大学藤沢分校物語 | 投稿するにはまず登録を |
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編集者 | 投稿日時: 2015-2-13 14:11 |
登録日: 2004-2-3 居住地: メロウ倶楽部 投稿: 4289 |
電気通信大学藤沢分校物語 (4) 4 ○5番(石井光三君) 皆さん方のご質問で大変よく分かりました。今迄の質問は市に損が行きはしないかと云う点に重点があったようであります。(笑声)私は反対に市に得が行きはしないかと云う意味で重ねてお訊ね致します。中途に於ける買収と云う事を抜きに致しまして年々償却致して参りますと、25年後にはそれだけ財産が残ると云う事になります。私の考えますのは、それだけ市の得になるのではないかと思います。そうして最後に償還を終わった際には、其の土地、建物を献納すべきものであるかどうか。そう云う事が契約書に入りますかどうか、其の点を伺いたい、私は得が行く方で心配になる。(笑声)私共はそうは思いませんが市民の中には25ヶ年の償還年限が過ぎれば其の土地、建物はそれだけ丸儲けになる、市がそれだけ得をすると云うふうに考える人があると困りますので、そう云う点に付いてのお見込みをはっきり伺って置きたいと思います。 ○番外(逓信事務官石川武三郎君) 大体契約書の中にそう云うような事が入ると思います。25年過ぎれば無償で国に寄付をすると云うような契約になるであろうと思います。(笑声) ○16番(山上八造君) 私は、一番最初の協議会に出席してませんでしたので、当時の内容に付いては全く知りませんのでございますが、初めて本案が提出になりまして各方面からの意見、質問等を聴きまして、洵に時代に相応しい、而も今日の場合、急速なる必要性と云う事を痛感致しました一人でございます。この場合細かい内容其の他に付いて、彼是申上げる意思は毛頭持って居りません。斯くなりました以上は一日も早く本校舎の建設事業が出来るように、理事者に於いても今一段のご配慮、ご心配をお願致しまして、これが迅速に何とか国家のお役に立つように地元民としては熱心に献身的にこれが実現に寄与するように致したい、こうした希望を述べお願いをする次第であります。 ○議長(鈴木勇君) 他にご質問はありませんか。 ○議長(鈴木勇君) それでは議案第29号の第一讀会はこれで終わる事に致しまして決を執りたいと思いますが。 (「異議なし。賛成」と呼ぶ者あり) ○議長(鈴木勇君) それでは左様取扱う事に致します。議案第29号にご賛成のお方は御起立をお願いします。 (総員起立) 藤沢市会に於ける逓信省の説明は、「現有の逓信協会の目黒の講習所の設備を移管した」としているが、「逓信協会」は誤りである。即ち、昭和17年3月24日付の公文書「電無367号」「官立無線電信講習所設立ニ関スル件」に於いて逓信大臣寺島健は、「昭和17年度より無線通信士養成事業を、直接逓信省に於いて経営する事に決定し、時節柄、経費及び資材等の関係もあり、電信協会管理無線電信講習所施設を移管し、継承の事とすれば大きな便益があるので、ご配慮を賜りたい」と社団法人無線電信協会会長若宮貞夫宛てに申入れている。(本物語②参照) 次号で、更に「逓信省の説明」の内容について触れる事にする。 (以下次号) 注) 本稿で引用した資料は最終稿にまとめて記載します。 注41) 藤澤市會々議録(昭和17 年3月26日) 注42) シ号で述べる。 注43) 同年5月「官立無線電信講習所校舎等貸借要綱」が成立した。 |
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